銀行系カードローン基礎
ろうきんカードローンは、おまとめ(借金の一本化)にも使える?
ろうきんカードローンは、返済計画の再編にも利用できるぞい!
「おまとめ専用のコース」でなくても、普通のろうきんカードローンで、そのまま返済計画の再編ができるぜよ!
労働金庫が提供する「ろうきんカードローン」は、おまとめローン(計画返済支援のための融資)としてもおすすめです。特にいくつかの労働金庫は「おまとめローン(計画返済支援のための融資)」と銘打った商品を出しているので、住んでいる地域の労働金庫がそうしたおまとめローン(計画返済支援のための融資)を持っていたら、ますます返済計画の再編をしやすくなるでしょう。
以下、労働金庫が提供しているおまとめローン(計画返済支援のための融資)について、まとめていきます。
東北労働金庫のおまとめローン(計画返済支援のための融資)
東北労働金庫が提供するおまとめローン(計画返済支援のための融資)の内容は、簡単に箇条書きすると下の通りです。
- 金利…6.425%か、8.375%
- 限度枠…500万円
- 年齢条件…20才から75才まで
…という風です。これについてポイントをまとめると、
- 200万円以下の借金総額だったら、かなりの低金利
- 限度額は、おまとめローン(計画返済支援のための融資)としては普通レベル
- 年齢条件は、「75才までOK」というのが有利な条件
- ただし「完済時の年齢」なので、申込み時にはもっと若くないといけない
…となります。特に金利について説明が必要と思うので、説明していきます。
200万円の借入総額なら、かなり低金利に
この東北労働金庫のおまとめローン(計画返済支援のための融資)の金利は、高い方・安い方のどちらにしても、銀行カードローンよりかなりの低金利となっています。まず、「借入総額が100万円以下」の場合、銀行カードローンの金利は大体「14.5%」程度。
- 銀行カードローン…14.5%
- ろうきんカードローン…8.375%
…ということで実に半分近い低金利ということがわかるでしょう。そして、銀行カードローンは「100万円~200万円」の借入総額になっても、大体「12%」程度の金利です。
なので、ここでもやはり「ろうきんカードローンの方が断然低金利」といえるわけですね。なので返済計画の再編をする時の総額が、200万円までの場合は、ろうきんカードローンの方が低金利ということです。
300万円以上になると?
おまとめ総額が300万円以上になった場合、銀行カードローンでも「6%~8%」程度の低金利のところはいくつか登場します。なので、このレベルのおまとめ総額になると、ろうきんカードローンと銀行カードローンのどちらが低金利になるか、正直わかりません。
もし、300万円以上のおまとめ総額で、ろうきんカードローンの金利が、安い方の6.425%になるというなら、かなりの確率でろうきんカードローンの方が低金利でしょう。
しかし、この金額帯でこの安い方の金利になるかどうかがわからないので、300万円以上の返済計画の再編については、ろうきんカードローンと銀行カードローンのどちらが低金利になるか、少々判断がつかないところです。
(ちなみに、400万円以上からは銀行カードローンの方が低金利になりやすいでしょう。これも銀行によりますが)
そもそも、おまとめローン(計画返済支援のための融資)のメリットは何か?
ろうきんカードローンでまとめるにしても、消費者金融・銀行カードローンなどでまとめるにしても、そもそもおまとめローン(計画返済支援のための融資)のメリットとは何なのか、何のためにおまとめローン(計画返済支援のための融資)を利用するのか―、というポイントをまとめると、下のようになります。
- 100万円以上の借入総額の場合、適用金利が下がる
- 借入状況が正確にわかるようになる
- それぞれの業者・銀行に対する返済手数料がかからなくなる
- 新たなクレジットカードの審査などに通りやすくなる(借入件数が少ない方が)
…というものです。それぞれ詳しく説明していきます。
おまとめ総額が100万円を超えると、適用金利が安くなる
キャッシングの金利は「借入総額」によって変わります。そして、その「金利が変わる境目」になる金額が「100万円」なんですね。なので、
- 返済計画の再編前の借入総額が100万円を超えていると、
- それをまとめるだけで、適用金利が下がる
- しかし、返済計画の再編前の借入総額が100万円未満だったら、
- まとめても適用金利は変わらない
…となるわけです。じゃあ、100万円未満のキャッシング総額だったら、返済計画の再編をする意味はないのかと思うかも知れませんが、確かに「金利」についてはそうです。
しかしおまとめローン(計画返済支援のための融資)には、上に書いた通り他のメリットもあるので、それらのメリットについては、しっかり効果があるので大丈夫です。
現在のキャッシング状況が正確にわかる
おまとめローン(計画返済支援のための融資)の2つ目のメリットは「現在の借入状況が正確にわかる」という点。驚くかも知れませんが、多重債務を抱えている人の多くは、自分の借入状況も正確に把握していないという状態なのです。信じられないかも知れませんが、「自分の借入件数すらわかっていないという人はかなりいるんですね。
なので、そのような人にとって、 おまとめローン(計画返済支援のための融資)の利用によって現在の借入残高が正確にわかるというのは、非常に重要なことなのです。
…というように(本来当たり前のことかも知れませんが)現在のキャッシング状況がハッキリと分かる…というのも、おまとめローン(計画返済支援のための融資)の大きなメリットの1つ…と言えます。
それぞれの業者・銀行に対する返済手数料がかからない
キャッシングの返済というのは、ATMでも銀行振り込みでも100円~200円程度の手数料がかかるのですが、多重債務を抱えていると、このそれぞれの業者・銀行に対する返済手数料だけでもかなりの金額になります。
しかし、おまとめローン(計画返済支援のための融資)によってこの返済先が返済計画が再編されることによって、返済手数料がかからなくなる…ということなんですね。
「返済の手数料なんて大した金額じゃない」と思う人もいるかも知れませんが、多重債務の場合、これは意外と大きい金額になるのです。たとえば6件の業者・銀行から借りている多重債務者の人がいて、月に600円、返済手数料で使っていたとしましょう。そうすると返済手数料だけで、年間に7200円を払っているということになります。
借り入れ先が6件というのは、割とよくある件数。消費者金融・銀行カードローンだけで6件まで行く人はあまりいないかも知れませんが、「クレジットカードも含めれば」6件くらいは「むしろ行くのが普通」といえます。(銀行カードローン・消費者金融などでキャッシングしている人の場合)。
新たな借入審査に通りやすくなる
これはそれほど重要なメリットではありませんが、クレジットカードなどの新規の借入審査に通りやすくなる…というメリットがあります。どういうことかというと、
- どんな借入審査でも借入件数は少ない方がいい
- おまとめローン(計画返済支援のための融資)によって借入件数を減らすと、それで審査に通りやすくなる
…ということです。で新たに借金を重ねてどうするのかと思う人も多いでしょうが、こういう借入審査というのは、必ずしも「借金」とは限らないわけですね。
というのは、たとえば高還元率のクレジットカードの審査に申し込む…というケースもあるからです。他のケースもいろいろありますが、ここでは特に「有意義な借入審査」である、高還元率のクレジットカードに申し込むことについて、まとめていきます。
クレジットカードの「高還元率」とは?
知っている人も多いでしょうが、クレジットカードでショッピングやキャッシングをすると、それによってポイント・マイルが貯まるというシステムになっています。
で、このポイント・マイルが「どのくらいの割合で貯まるのか」というのが「還元率」です。当然ですが、この還元率が高ければ高いほど、お得にクレジットカードを利用できる…ということなんですね。
高還元率なクレジットカードは、大体1%~1.5%程度の還元率となっています。つまり、たとえばそのクレジットカードで年間100万円利用したら、1万円~1万5000円、ポイント・マイルが貯まる…ということです。
これだと少し少なく感じられるかも知れませんが、これはあくまで何にでも使えるポイント・マイルの場合です。使えるショップやサイトなどが限定されているポイント・マイル・クレジットカードの場合は、「最大で5%」という圧倒的な還元率のクレジットカードもあります。
なので、たとえば「買い物する場所が限られている」「特定のもの・サービスだけをよく購入する」という人の場合、年間で3万円~5万円程度得する…ということもしばしばあるわけですね。
ということで、借入審査の中でも「高還元率のクレジットカードの審査を受ける」というのは、ただの借金と違って、非常に意味のあることです。しかし、多重債務状態で、こうした有意義な借り入れの審査にもすべて落ちてしまう…というのは、非常に残念なことと言っていいでしょう。
なので、こうした全ての借入審査に通る確率を高めるという点でも、おまとめローン(計画返済支援のための融資)にはメリットがあるのです。
普通のろうきんカードローンで、おまとめする
序盤では、労働金庫が提供する「おまとめ専用のコース」について書きましたが、、そもそも返済計画の再編というのは、必ずしも、おまとめ専用のコース・プランを使わなくてもいいというのが重要なポイントです。詳しくまとめると、
- 「おまとめ専用のコース」は「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」である
- 「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」というのは「年収の3分の1以上借りられる」ということ
- 現時点の借入総額が「年収の3分の1を超えてる」という人の場合、この条件が必要
- しかし「まだ年収の3分の1まで余裕がある」という人なら、
- 無理に「おまとめ専用のコース」で借りる必要はない
…ということです。もし、このような人が返済計画の再編をする場合、どのようなやり方になるのか、箇条書きで流れをまとめていきます。
普通のキャッシングで返済計画を再編するやり方
たとえば、現時点でその人の借入状況が、下のようになっていたとします。
- アコム…30万円
- プロミス…40万円
- SMBCモビット…20万円
- アイフル…15万円
- ノーローン…5万円
…という風です。借金総額は110万円ですね。で、この人の年収から計算して、「あと110万円」借りられるとします。
この場合、下のような流れで順番に返済計画の再編をできるのです。
- まず、どこかで「110万円」を借りる
- それで、5つの消費者金融を全部完済する
- そうしたら、最初に「110万円」借りた業者だけが残る
- これで、実質「まとめた」ことになる
…ということです。少々わかりにくいかも知れませんが、
- アコム・プロミスなどの消費者金融…普通に「完済」してもらっただけ
- 最初に110万円借りた業者…普通に「110万円」借りてもらっただけ
…ということですね。つまり極端な話、彼らはあなたが返済計画の再編をしたことを知らないということもあり得るのです。実際には、110万円を融資する業者は、審査の時に「この人は、5つの消費者金融から借りている」ということがわかるので、「ははあ、うちで借りた金をつかって、返済計画の再編をする気だな」とわかります。
(というより、それだけの高額キャッシングだったら、利用用途を当然質問するでしょう)
ということで、実際には「完全に、返済計画の再編のことを知らない」ということはありません。しかし、形式としては、
- 利用者が「勝手に」返済計画を再編するだけで、
- それぞれの業者・銀行は「自分たちが融資したお金」が、
- 「どのように使われていようと」関係ない
…ということなんですね。もしまだ高額のキャッシングをできるだけの余裕があるという人の場合、このようなやり方で返済計画の再編をする…という選択肢もあるのです。
現実には、このやり方は難しい
自分で書いておいてなんですが、現実にはこの方法で返済計画の再編をする…というのは難しいです。理由は、
- 現時点の借入総額に匹敵するだけの、
- つまり「100万円以上」の借入可能な余裕が必要
- 単純計算して「全部で200万円」借りられるだけの年収が必要
- 「貸金業法第13条の2第2項の規定」のルールから逆算すると、
- 年収が「600万円」必要になる
…ということです。そして当然ですが、年収600万円レベルの人は、そもそもそんなにキャッシングしません。するにしても、100万円レベルの多重債務になる…ということはめったにないでしょう。
(住宅ローンで数千万円レベルの借り入れをする、ということはありますけどね)
なので、このようなやり方で返済計画の再編をする…というのは、現時点にはめったにないのです。あくまで理論上は、こういうケースも有り得るというだけの話だと思ってください。
ろうきんカードローンは、最初から貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)
実は、ろうきんカードローンはもともと「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」なので、おまとめ専用のコース・プランでなくても、年収の3分の1を超えて融資を受けることができるという点が重要です。つまり、
- もうこれ以上「1円も借りられない」という人でも、
- 「おまとめのため」という理由で、
- 一時的に「年収の3分の1を超えた金額」を融資してもらい、
- それで今の借り入れを「個別にすべて返済」した後、
- 最後にろうきんカードローンの借り入れだけが残る
- 計画的に「労働金庫で返済計画を再編した」ことになる
…というやり方でも良いんですね。もちろん、これは貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)の借入先だったら、労働金庫以外でもできるやり方なので、銀行カードローン・しんきんカードローンなどでもOKです。
そもそも、貸金業法第13条の2第2項の規定とは何か?
ここでもう一度「貸金業法第13条の2第2項の規定」とは何かを復習しておくと、
- 「貸金業法」の規則である
- 貸金業法が取り締まるのは「貸金業者」だけである
- つまり「消費者金融」や「クレジット会社のキャッシング部門」だけ
- 労働金庫や信用金庫には、それぞれ別の法律がある
- だから、貸金業法のルールである「貸金業法第13条の2第2項の規定」は関係ない
…ということなのです。なので、ろうきんカードローンでお金を借りるなら、最初から「年収の3分の1」というボーダーラインが無関係なので、「おまとめ専用のコース・プランでなくても、普通のキャッシングで返済計画を再編できる」という利点があるわけですね。
もちろん、そうしてろうきんカードローンで返済計画の再編をするためには、そもそもろうきんカードローンの審査に通るという必要があります。消費者金融・銀行カードローンの審査よりは労働金庫の方が審査が厳しいですから、この点がデメリットといえばデメリットかも知れません。
しかし、ろうきんカードローンは働いていれば、大体の人は審査に通るようになっているので、それほど複雑に考える必要もありません。
- 勤続年数1年以上
- 年収150万円以上
…という、ろうきんカードローンの審査の基本条件を満たしている人は、安心して申し込んでみてください。(もちろん、これで絶対に審査に通る…というわけではありませんが)
まとめ「労働金庫のおまとめローン(計画返済支援のための融資)」
以上、ろうきんカードローンでの返済計画の再編についてまとめてきました。最後にポイントを整理すると、
- 東北労働金庫などが、おまとめ専用のコースを提供している
- しかし、おまとめ専用のコースを利用する必要はない
- ↑(利用してもいいが、専用コースでなくても返済計画を再編できる)
- ろうきんカードローンは、最初から貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)である
- 貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)なら、銀行カードローンと同様に、
- 普通のキャッシングでも返済計画の再編はできる
…ということです。もし審査に通りさえすれば、ろうきんカードローンの金利は、銀行カードローンよりさらに安くてお得です。より低金利で返済計画の再編をしたいという方にとっては、おすすめできる選択肢と言えるでしょう。